運命
『今日の夕飯はカレー!?』


『正解!!手を洗って席に座ってて』


『はぁ~い』

私は走って洗面所に行き、手を洗っていつもの席についた。
机の上には、お揃いのイチゴのグラスに水が入って置かれていた。



『じゃぁ~ん!!今日は、いつもと比べ物にならないくらい美味いから』


『本当?』


『本当に本当(笑)』

どこからそんな自信が湧いてくるんだろう?こういう子どもみたいな所が可愛いと思う。


『じゃあ、いただきます。』

私は一口食べてみた。


「ん!!この味‥」私の手が止まった。


『俺も一口食べよう』

私の反応を見てから聡も食べた。



『おっ!!前食べた味と一緒だ』

聡は満足気に笑っていた。
そう。この味は、お父さんの特性の味だった。お母さんも私も知らない‥お父さんだけが出せるこの味を、どうして聡が知ってるの??


もしかして‥



『お父さんに‥逢ったの??』
< 166 / 205 >

この作品をシェア

pagetop