運命
私の体は、緊張からなのか小刻みに震えていた。


『今日は止めるか?』


『ううん、平気。私‥初めてだから少し怖いだけ』


『愛‥初めてなのか?』


『今まで付き合った人いないんだから‥そうだよ』

私は両腕をクロスして、顔を隠した。



『愛、手どけて。顔見れないじゃん』


『見なくていい!!今、絶対変な顔してる』


『そんな事ないって。俺に顔見せて』

どうして聡の言うことは素直に聞けるんだろう‥。私は腕を下ろした。


『愛、可愛いよ。』

そう言って、聡は私のおでこに軽くキスをした。


『俺を信じて。俺に全てを預けて』

私は目を瞑ったまま頷いた。




初めては凄く痛いって友達から聞いたことがある。
あれは、本当なんだね‥

凄く痛くて涙が出た。


でも‥
聡と結ばれたとき、さっきまでの痛みなんて忘れるくらい幸せだった。

私は、幸せな気持ちのまま絶頂を迎えた。



次に目を覚ましたときは、聡の腕の中だった。



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