運命
『おはよう、愛』


『おはよう‥』

私は恥ずかしくて聡の顔をまともに見れなかった。


『どうした?』


『ううん。ずっと起きてたの?』


『愛の寝顔を見てた(笑)』

私は顔をシーツで隠した。


『何いまさら恥ずかしがってるんだよ(笑)』


『キャッ』

聡は私を引き寄せた。



『ねぇ~聡。私ね、さっきまで幸せな夢を見ていたの』


『どんな夢?』


『聡と私と‥3歳くらいの男の子が公園のブランコで遊んでいる夢を』

私は聡の手を取り、指を絡めて上にあげた。


『男か‥きっと愛に似て頑固なんだろうな(笑)』


『聡に似て、頼れる男の子だよ。きっと』


『そうか?』


『そうだよ。名前は‥私も聡も漢字一字だから、葵とか空とか旬とかがいいな。聡はどう思う?』


『俺は‥』

その時、あくびが出た。


『愛、眠いんじゃないのか?』


『う~ん。ちょっとね‥』


『今日は疲れただろ?朝になったら起してやるから、もう少し寝たら?』


『ごめんね‥そうする‥』

私はそのまま眠ってしまった。


聡‥子どもの名前何て言ったんだろう?その前に、あの感じだと‥子ども欲しいって事なのかな?
ダメだ‥眠くてこれ以上考えられない‥

私は再び深い眠りに入った。


さっき見てた夢の続きを‥
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