運命
カチャ


カチャカチャ


『終了!!』

社員全員で拍手をして喜び合った。
私の予定では5時間かかると思っていたけど、皆で協力してやったお陰で4時間で終わらせる事が出来た。


『梅沢』

先輩が私の隣に来て、小さな声で囁いた。


『今のうちに逃げな。このままここにいたら、打ち上げに連れて行かれるから』


『先輩は?』


『私は大丈夫。このフロッピー届けたり、片付けがあるから逃げられる。彼氏さん、待ってるんでしょ?』


そうだ!!聡が待ってる。


『すみません。じゃあ、お言葉に甘えて‥』

私は先輩に一礼をした後、腰を低くして部屋から出て行った。





『よぉーし!!今日はこれでお終いにして、飲みに行くぞ。なぁ梅沢‥ってあれ?梅沢は?』


『あっ、梅沢は急に体調が悪くなって先に帰りました。』


『そうか‥今日の主役がいないんだったら、このまま仕事続行だな』


『『そんな〜‥』』



会社の皆は、そのまま仕事になった。




その頃の私は‥

聡に連絡しなきゃ!!そう思い携帯を開いた。


『ん!?伝言メモが3件?』

伝言メモの機能なんて使ったことがなかったから少し手間取ったけど、ようやく1件目の伝言を聞くことが出来た。
< 177 / 205 >

この作品をシェア

pagetop