運命
『聡、どうしたの?』

私は聡の体を横に揺す振った。


『ねぇ、聡‥起きてよ!!』

すると聡の顔の上にあった白いタオルが落ちた。
私は両手で聡の頬を触り、体温を確かめた。


『どうしてこんなに冷たいの?寒いの?』


すると、宮下さんが話し出した。

『高橋さんは、先ほどお亡くなりになられました。』


『嘘!嘘よそんなの‥だって、私達、今日やっと夫婦になれたんだよ?これから人生を一緒に歩んでいくって誓って‥これから結婚式だって控えてるのに‥そんなの嘘だよね?何かの間違いだよね?』

私は聡のお母さんに縋ったけど‥泣いてて何にも返事をしてくれなかった。


ようやく私にも現実が訪れてきた。

『誰か‥嘘って言ってよ!!イヤだよ!!聡とずっと一緒にいるんだから!!』


私は眠っている聡の横で泣いた。

いつもなら
「愛は泣き虫だよな」なんて笑いながら私の涙をふき取ってくれるのに‥今日は、涙で服の色が変わっている。


いつもなら
「俺が傍にいる」って言ってくれるのに‥今日は言ってくれない。


いつもなら‥


私は1日中、聡の傍を離れなかった。
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