運命

「只今、電話に出ることが出来ません。ピーという発信音が鳴りましたらメッセージをどうぞ。ピー」



『聡、聞こえていますか？愛です。今は、会社の先輩の結婚式に来ています。幸せそうな２人を見ていたら、聡のことを思い出して泣いてしましました。泣き虫でごめんね。

空は、聡に似て私の事を気遣ってくれます。空は、私達の事、それから「空」という名前を好きだと言ってくれました。本当に嬉しかったです。

私はもう大丈夫だよ。だって聡は、天国で私たちの事を見守っていてくれるんだよね。


最後に、聡に伝えたいことがあります。ここからは、高橋愛ではなく、梅沢愛の最後の言葉として受け取ってください。


聡との恋は、今思うと運命だったんだと思うの。
聡と再会した事、聡を好きになることは
きっとね、ずーっと前から決まっていた事だと思うんだ。

聡を好きになってよかった。聡に好きなってもらえてよかった。
初めての彼氏が聡で本当に良かった。



私、梅沢愛は‥
生涯、高橋聡だけを愛し続けることを

ここに誓います』



「ピー。伝言を確かに承りました。」












【完】