運命
パン パン パンパン


『キャッ、何??』


『『happy birth day』』


『えっ!?』


『梅、今日誕生日だろ??』


『そうだけど‥何で知ってるの?』


『それは‥』


そう言ったメンバーの目線の先には、高橋聡がいた。


『えっと‥』

『とりあえずロウソクの火を消せ。ケーキが溶ける』


『あっ、うん。』



フー

私は1回で23本のロウソクの火を消した。


『おめでとう梅。それじゃあ、俺達邪魔者は退散します(笑)』


『えっ!!何で??ライブ見に来たのに‥』


『それはまた今度な。』

そう言ってメンバーが部屋から出ようとしたとき、メンバーの一人が耳元で囁いた。


『中学時代、梅が当時一番人気の「あの曲」を好きなの、聡がどうして知ってたのか聞いた??』


『ううん。あの日話そらされてそのまま‥。
そういえば何で知ってるの??私言ってないよね?』


『それはな』

そういう彼の目線の先には、また高橋聡がいた。



『さっきから何なの!?』

私が少し怒鳴り口調で言うと、観念したのか高橋聡が話し出した。



『分かった。全部話すから‥だから2人きりにさせてくれね?』



『ほ~い。』

メンバーの一人は部屋から出るとき、「頑張ってね」と言って笑顔で退散した。


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