運命
しかし、あっと言う間に半年が過ぎた。時間は止まってはくれない。


3年の後期から就活を始める学生が出てきた。




そして私たちも自分の「将来」について考え始めた。


桃花は、公務員になることが昔からの夢だったので、今は公務員対策試験の特別講義に参加している。



私は‥




『愛〜あんたどうするの??まだ1社にしかエントリーしてないんでしょ?』


自分の事でいっぱいいっぱいなはずなのに、いつも私の心配をしてくれる。




『桃花‥私ね、この病院に人生の全てを賭けてみる!!』


こんな事を言ったので、更に心配の種を増やしていた。




『馬鹿!!よく考えなさい。もしもって事もあるんだよ?その時はどうするの?』



『確かに‥書類審査で落ちるかもしれない。それが通ったとしても次の面接で落ちる可能性は高い。

でもね、私はここの病院で働きたいの!!ここ以外は考えられない。だから‥この1社にしかエントリーしない』


私は言い切った。
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