運命
『は!?』


『だ、からね‥私、誰とも付き合った事ないの。だから‥こういう時どうしたらいいのが分からなくて‥』

私はそのまま座り込んでしまった。


そんな私を優しく包む込むように聡は抱きしめてくれた。そして‥


『大切にする。俺を信じて』

聡の言葉は力強かった。私この人となら‥そう直感した。だから




『あのさ‥この指輪‥私の左手にはめてくれないかな?』

逆プロポーズみたいで私の方が凄く緊張する中、聡の返事を待った。




『左手出して』

聡はゆっくりと左手に指輪をはめてくれた。まるで結婚式みたいだった。



『ありがとう、聡。大切にします。』

私は微笑みながら言った。
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