運命
30分後‥ようやく家に着いた。

大きなため息をした後、無意識に携帯をみると「メール1通」の表示。
聡からだとすぐに分かったので、私はメールを読まずにすぐに電話した。



プルル

1コールで聡は出た。

『愛、メール読んでないだろ(笑)』


『えっ?何で分かるの??』


『何でって‥今、愛の家の前にいるから』



私は車から降りて聡を探した。

『お疲れ様』


そう言って車から降りてきてくれた。

『いつからいたの?』


『ちょっと前?どうしても愛に逢いたくて』

聡は少し頬を赤らめて言った。


『私も、聡に逢いたかったよ』

聡を一目見れて安心した。


『でも、何で私がメール読んでないって分かったの?車の中じゃ、私が携帯触った所までは見えないでしょう?』


『俺は愛の事なら何でも分かるんだ』

ちょっと自慢げに話す。


『冗談言ってないで、ちゃんと答えて!!』


『本気で言ったのにな‥まっ、いっか。
メール見れば分かる事だけど、「部屋に入ったら連絡くれ」って送ったんだよ。でも、愛は車から降りる前に電話してくれただろ?だから分かったんだよ。』



なるほど~

一人で感心していた。


『これやる』

聡は、あるものを私の前に差し出した。


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