運命
『愛、美味しい??』


『うん。美味しいよ。聡も食べる?』


『俺は後で食べるからいいよ‥それより、これから大事な話をしたいんだけど‥
そのままでいいから聞いてくれないかな??』

聡の顔がどんどん険しくなっていった。


この顔‥食事の前に見せた表情と一緒だ‥
私は動かしていた手をいったん止め、聡の話を聞くことにした。



『さっき言えなかったことなんだけど‥
明日、2ヶ月記念日じゃん。愛も仕事休みなんだよな?』


『うん。ちゃんと休みとったよ?』


『そうだよな‥』


『何?どうしちゃったの?明日‥何かあるの?』

聡が何を言おうとしているのか分からなかった。


『よし!!ちゃんと言う。』

聡は、そう自分に言い聞かせてから‥


『明日、俺の両親に逢って欲しいんだ!!』

聡は私の前で頭を下げて言った。


『へっ??』

驚きのあまり、私はこんな返事しか出来なかった。


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