妖魔03(R)〜星霜〜
迷惑
お吟さんの手術が終わったのだろう。
静かに眼を覚ます。
辺りは暗闇に包まれており、自分の居場所がお吟さんの家ではない場所だという事が解った。
「ここは?」
小屋だろうか?
木造で8畳くらいだ。
窓が一箇所に、扉が一つ、平凡な造りといったところだろうか。
多分、前の場所ではテンプルナイツ達に見つかると踏んだのだろう。
俺は部屋の壁際にあるベッドらしき場所に寝そべっている。
ティアとチェリーは、傍で二人寄り添いながら眠っていた。
二人とも、変鎖を完全に済ませているようだ。
「お吟さん」
性格に難はあるけど、やる事はやってくれる人だ。
二人分だから、一人でやるには相当無茶をしたんじゃないだろうか。
感謝してもしきれない。
そして、腹部の痛みは軽減されているようだ。
しかし、目の色が生き返る事はないらしい。
「お吟さんは、どこだろうか」
またどこかに出て行ってしまったのだろうか。
お礼を言いたいのにな。
「少し歩いてみるか」
長く歩かない程度なら、問題はないだろう。
二人を起こさないように静かに歩き扉を開けると、辺りは森の中だった。
獣道はなく、森に囲まれた世界。
ただ、小さな家付近の木だけが伐採されているような感じである。
簡易に立てられたスーパーハウスみたいだ。
近所でよく聞く鳩の声や虫の声が聞こえてくる。
一人歩きは非常に危険なのだが、お吟さんに会いたいという一心だった。
木の間をしばらく歩くと、水の音が聞こえてくる。
更に少し歩いた先には、滝の麓のような水の溜まった場所が存在していた。
そこに、柔らかい背中を見せて座っている影。
静かに眼を覚ます。
辺りは暗闇に包まれており、自分の居場所がお吟さんの家ではない場所だという事が解った。
「ここは?」
小屋だろうか?
木造で8畳くらいだ。
窓が一箇所に、扉が一つ、平凡な造りといったところだろうか。
多分、前の場所ではテンプルナイツ達に見つかると踏んだのだろう。
俺は部屋の壁際にあるベッドらしき場所に寝そべっている。
ティアとチェリーは、傍で二人寄り添いながら眠っていた。
二人とも、変鎖を完全に済ませているようだ。
「お吟さん」
性格に難はあるけど、やる事はやってくれる人だ。
二人分だから、一人でやるには相当無茶をしたんじゃないだろうか。
感謝してもしきれない。
そして、腹部の痛みは軽減されているようだ。
しかし、目の色が生き返る事はないらしい。
「お吟さんは、どこだろうか」
またどこかに出て行ってしまったのだろうか。
お礼を言いたいのにな。
「少し歩いてみるか」
長く歩かない程度なら、問題はないだろう。
二人を起こさないように静かに歩き扉を開けると、辺りは森の中だった。
獣道はなく、森に囲まれた世界。
ただ、小さな家付近の木だけが伐採されているような感じである。
簡易に立てられたスーパーハウスみたいだ。
近所でよく聞く鳩の声や虫の声が聞こえてくる。
一人歩きは非常に危険なのだが、お吟さんに会いたいという一心だった。
木の間をしばらく歩くと、水の音が聞こえてくる。
更に少し歩いた先には、滝の麓のような水の溜まった場所が存在していた。
そこに、柔らかい背中を見せて座っている影。