妖魔03(R)〜星霜〜
今まで出来なかった。
いや、してこなかった。
それで、迷惑をかけた。
魔力を使い、寿命を削り取り、波動を打つだけなら今までと同じ。
大きく放たれる光を、小さく収束するイメージに書き換える。
手の平に魔力を送るイメージ、光を扱うイメージ。
二つを同時にイメージさせる事は、集中力が必要だ。
他の事を切り捨て、それだけを強く思う。
集中するにも練習は必要かもしれない。
だけど、時間はない。
成功させるしか、道はない。
「ふう」
体中にある魔力は、ほぼ光へと注ぎ込んだ。
しかし、一度、実行した行動は最後まで行おうとする。
光は自分を満足させるために、体の中の生命力を吸い取っていく。
「ぐう」
生命力が押し込まれていく。
だが、彼女達の魔力のおかげで、以前よりは吸い取られる量は少なくて済んだようだ。
光は、手の平に直径一メートルの球にまとまったまま、飛び立とうとしない。
無理矢理押さえつけているといってもいい。
扉を溶解させるのは、今しかない。
集中力を切らさないまま、光の球を作り出した手を鉄の扉へと押し付ける。
結果は、光が止むまで解らない。
光を扉に当て続け、しばらくすると光は弱まり始めた。
完全に光が消失すると、地面へと倒れた。
寿命を多く使わないからといって、魔力は使い果たしてしまっている。
だから、身体の自由を失ってしまい、動けなくなる。
震えながらも首だけを動かすと、扉があった場所は溶かされ、大穴が開いていた。
「やった」
扉の向こうに何があるのかは解らない。
だが、第一段階はクリアしたといってもいい。
いや、してこなかった。
それで、迷惑をかけた。
魔力を使い、寿命を削り取り、波動を打つだけなら今までと同じ。
大きく放たれる光を、小さく収束するイメージに書き換える。
手の平に魔力を送るイメージ、光を扱うイメージ。
二つを同時にイメージさせる事は、集中力が必要だ。
他の事を切り捨て、それだけを強く思う。
集中するにも練習は必要かもしれない。
だけど、時間はない。
成功させるしか、道はない。
「ふう」
体中にある魔力は、ほぼ光へと注ぎ込んだ。
しかし、一度、実行した行動は最後まで行おうとする。
光は自分を満足させるために、体の中の生命力を吸い取っていく。
「ぐう」
生命力が押し込まれていく。
だが、彼女達の魔力のおかげで、以前よりは吸い取られる量は少なくて済んだようだ。
光は、手の平に直径一メートルの球にまとまったまま、飛び立とうとしない。
無理矢理押さえつけているといってもいい。
扉を溶解させるのは、今しかない。
集中力を切らさないまま、光の球を作り出した手を鉄の扉へと押し付ける。
結果は、光が止むまで解らない。
光を扉に当て続け、しばらくすると光は弱まり始めた。
完全に光が消失すると、地面へと倒れた。
寿命を多く使わないからといって、魔力は使い果たしてしまっている。
だから、身体の自由を失ってしまい、動けなくなる。
震えながらも首だけを動かすと、扉があった場所は溶かされ、大穴が開いていた。
「やった」
扉の向こうに何があるのかは解らない。
だが、第一段階はクリアしたといってもいい。