妖魔03(R)〜星霜〜
「何でお前は行かないんだ?」
自分たちの仲間が見つかって、一人で自由になる事だって出来ている。
命をかける必要なんて、どこにもない。
以前の時のような、チェリーを守るという義務もない。
だとすれば、俺についてくる必要もないのだ。
「丞さんは記憶能力が桁違いに少ないみたいですねえ。ティアはー、丞さんのお世話係なんですよう」
「本当にそうか?」
「ティアはー、丞さんのお世話係でいいですう」
「何でお前は俺の世話係がいいんだよ。長老の命令は、もう聞く必要がないんだぜ?」
「だって、丞さんといると、ティアが面白いんですう」
「死ぬかもしれねえんだぞ?」
「丞さんの狭い心は、ティアの事を考えてくれてるですう。だから、丞さんといると面白いですう」
「死ぬのは怖い事なんだぞ」
「でもでもー、どこにいっても同じですよう。だったら、トンマでノロマな丞さんの傍にいたほうが、まだいいですう」
普通なら、トンマの奴の傍にはいたくないような気もするのだがな。
でも、深いところで言えば、ティアは面白いという理由ではないはずだ。
「いいのか?」
「丞さんはティアの声が耳から脳まで届くのに時間がかかるですう」
「解ったよ。来るなら来い」
「きゃあ、ティアに添い遂げて欲しいなんて、丞さんは性欲過多なんですう」
殴りかかろうとしていた拳を目の前で止めて、ティアの頭の上に乗せた。
「頼りにしてるぜ」
ティアは俺よりも強い。
どんな状況下でも抜け出せる力を持っている。
一人であるならば、な。
俺達は近くにいるかいないか空気岩を出来るだけ無視しながら、来た道を戻った。
自分たちの仲間が見つかって、一人で自由になる事だって出来ている。
命をかける必要なんて、どこにもない。
以前の時のような、チェリーを守るという義務もない。
だとすれば、俺についてくる必要もないのだ。
「丞さんは記憶能力が桁違いに少ないみたいですねえ。ティアはー、丞さんのお世話係なんですよう」
「本当にそうか?」
「ティアはー、丞さんのお世話係でいいですう」
「何でお前は俺の世話係がいいんだよ。長老の命令は、もう聞く必要がないんだぜ?」
「だって、丞さんといると、ティアが面白いんですう」
「死ぬかもしれねえんだぞ?」
「丞さんの狭い心は、ティアの事を考えてくれてるですう。だから、丞さんといると面白いですう」
「死ぬのは怖い事なんだぞ」
「でもでもー、どこにいっても同じですよう。だったら、トンマでノロマな丞さんの傍にいたほうが、まだいいですう」
普通なら、トンマの奴の傍にはいたくないような気もするのだがな。
でも、深いところで言えば、ティアは面白いという理由ではないはずだ。
「いいのか?」
「丞さんはティアの声が耳から脳まで届くのに時間がかかるですう」
「解ったよ。来るなら来い」
「きゃあ、ティアに添い遂げて欲しいなんて、丞さんは性欲過多なんですう」
殴りかかろうとしていた拳を目の前で止めて、ティアの頭の上に乗せた。
「頼りにしてるぜ」
ティアは俺よりも強い。
どんな状況下でも抜け出せる力を持っている。
一人であるならば、な。
俺達は近くにいるかいないか空気岩を出来るだけ無視しながら、来た道を戻った。