妖魔03(R)〜星霜〜
俺は、派手に転ぶ。
チェリーも釣られるように転んだ。
「ぐう!」
感覚のある部分が傷む。
「チェリー、お前だけでも」
「無理だよ」
絶望に打ちひしがれる彼女は呟いた。
「はあ、はあ、くそ」
匍匐全身をしながら、右腕と片足だけで前に進もうとする。
「お前に死んで欲しくない!俺だって死にたくない!誰も、誰だって死にたくねえんだよ!」
「お兄ちゃん」
涙が出てくる。
痛み、悔しさ、恐怖が押し寄せてきたせいだ。
力が足りない。
「駄目でも、諦めたく、ねえよ」
最後の抵抗である右腕を上げる。
「お前がここにいるのは、俺の責任だ。命を使う事は、惜しくねえ」
見定め、寿命を右手へと集めていく。
しかし、標的となってしまったのか。
右腕も造作もなく打ち抜かれた。
「ぐ、ああ!」
希望の右腕が、地面へと横たわる。
チェリーも釣られるように転んだ。
「ぐう!」
感覚のある部分が傷む。
「チェリー、お前だけでも」
「無理だよ」
絶望に打ちひしがれる彼女は呟いた。
「はあ、はあ、くそ」
匍匐全身をしながら、右腕と片足だけで前に進もうとする。
「お前に死んで欲しくない!俺だって死にたくない!誰も、誰だって死にたくねえんだよ!」
「お兄ちゃん」
涙が出てくる。
痛み、悔しさ、恐怖が押し寄せてきたせいだ。
力が足りない。
「駄目でも、諦めたく、ねえよ」
最後の抵抗である右腕を上げる。
「お前がここにいるのは、俺の責任だ。命を使う事は、惜しくねえ」
見定め、寿命を右手へと集めていく。
しかし、標的となってしまったのか。
右腕も造作もなく打ち抜かれた。
「ぐ、ああ!」
希望の右腕が、地面へと横たわる。