妖魔03(R)〜星霜〜
事象
「はあ、はあ」
俺には、成すすべがない
最初から、駄目だったのか?
誰かが犠牲になるだけで、救済などどこにもなかったのか?
夢も希望もなかったのか?
「チェリー、お前だけなら、行ける」
「やだ」
チェリーは首を振った。
「もう、一人になるのは、やだ」
「お前」
チェリーは泣いていた。
「はあ」
何の罪もない女の子を救えない。
彼女を包む手も、動かない。
「だったら、一緒に、いるしか、ねえよな」
親父だったら、どうだろうか。
救えただろうか。
いや、比較などしても、無意味だ。
失敗したんだ。
救えなかった。
守れなかった。
ただ、それだけなんだ。
「悔しい、なあ。何で、こんなに力がねえんだろうなあ」
「お前が弱いからアル」
希望の女神の声が、耳に届く。
俺には、成すすべがない
最初から、駄目だったのか?
誰かが犠牲になるだけで、救済などどこにもなかったのか?
夢も希望もなかったのか?
「チェリー、お前だけなら、行ける」
「やだ」
チェリーは首を振った。
「もう、一人になるのは、やだ」
「お前」
チェリーは泣いていた。
「はあ」
何の罪もない女の子を救えない。
彼女を包む手も、動かない。
「だったら、一緒に、いるしか、ねえよな」
親父だったら、どうだろうか。
救えただろうか。
いや、比較などしても、無意味だ。
失敗したんだ。
救えなかった。
守れなかった。
ただ、それだけなんだ。
「悔しい、なあ。何で、こんなに力がねえんだろうなあ」
「お前が弱いからアル」
希望の女神の声が、耳に届く。