妖魔03(R)〜星霜〜
きっと、好きなんだろう。
「えっと、紅玉」
先ほどから黙ったままの、紅玉にお茶を渡そうとする。
「ありがとうございます」
一つ礼をすると、ペットボトルを受け取った。
「あの時は、ありがとうな」
冬狐の時、イヴァンの時。
紅玉は本当に活躍したと言って良い。
しかし、紅玉は無表情な顔をしているだけであった。
「申し訳ございません。私の頭の中にはあなたの記憶がございません」
「そっか」
記憶がないのは、当たり前の話だった。
「何があったのか知らないのに言うのは何なんだけど、紅玉の龍姫に対しての気持ちの凄さを、知ったよ」
「私にとって主を守る事こそが、使命でございます」
「上司思いな部下が傍にいるって、幸せ者だと思うよ」
「いえ、当然の事でございます」
紅玉は褒められる事に慣れていなかったな。
言われすぎるのも、心地の良いものではないだろう。
「プハァ、やっぱりコーラに限るのじゃ!」
口元を拭きながら、満面の笑みを浮かべる。
子供のように見えるが、裏ではお吟さんと色々としているのだろう。
欲求不満なのか、下衆の勘ぐりを広げてしまう。
「えっと、紅玉」
先ほどから黙ったままの、紅玉にお茶を渡そうとする。
「ありがとうございます」
一つ礼をすると、ペットボトルを受け取った。
「あの時は、ありがとうな」
冬狐の時、イヴァンの時。
紅玉は本当に活躍したと言って良い。
しかし、紅玉は無表情な顔をしているだけであった。
「申し訳ございません。私の頭の中にはあなたの記憶がございません」
「そっか」
記憶がないのは、当たり前の話だった。
「何があったのか知らないのに言うのは何なんだけど、紅玉の龍姫に対しての気持ちの凄さを、知ったよ」
「私にとって主を守る事こそが、使命でございます」
「上司思いな部下が傍にいるって、幸せ者だと思うよ」
「いえ、当然の事でございます」
紅玉は褒められる事に慣れていなかったな。
言われすぎるのも、心地の良いものではないだろう。
「プハァ、やっぱりコーラに限るのじゃ!」
口元を拭きながら、満面の笑みを浮かべる。
子供のように見えるが、裏ではお吟さんと色々としているのだろう。
欲求不満なのか、下衆の勘ぐりを広げてしまう。