妖魔03(R)〜星霜〜
ウッドの後に続いて、森を5分程度歩いた頃だった。
小さい柵の向こうには、村らしき場所が存在していた。
見れば、数軒の家や畑が並んでいる。
家はお吟さんが住んでいたロッジに似ている。
他には、変鎖にかかった妖魔達が仲良く歩いたり、畑を耕したり、物を運搬したりしているようだ。
「人間の姿になっているのか」
「俺達、人間の格好、素晴らしいと気付いた」
自分達を追い込んだ人間達の姿になるのは抵抗がないのか?
村の妖魔達は頑迷ではないという事か。
「変鎖、人間になる事はレインから?」
「ああ、本当に感謝してる」
田畑を作る方法を身に付け、生き延びる術を得たというわけか。
更に言えば、能力も使えるから自然の力だけに頼らなくてもいいわけだな。
言ってみれば無から有を生み出すんだから、恐ろしく感じる。
妖魔の里の者達も人間から知識を得、進化していったのだろうか。
「お前たちに迷惑をかけたくないから、出来るだけ早く村を去りたいと思っているんだが」
「それは、俺やお前、決めない」
「何?」
自由意志で立ち去れるわけではないのか?
まさか、村の事を表に出さないために、死ぬまで暮らせというのか?
「長老の意思」
「いるのか?」
「村で最古の妖魔」
どれだけの歴史を見てきた妖魔なのか。
人間が島の占領をしてからも、耐えてきたのかもしれない。
じゃあ、外から来た俺に、何かの罰を与える可能性もあるか?
ネガティブに捉えすぎだろうか。
村に入った以上は長老に会い、帰る方法を聞くしかないだろう。
長老の家に向う途中、妖魔達は不思議な目で俺の事を見ていた。
確かに、衣服も違うし、髪の色も銀で珍しいんだろう。
村の妖魔達は様々な色の髪をしているが、銀髪の妖魔はいない。
衣服は、白に赤の模様が入った長袖と長ズボンで民族衣装のようだ。
もしかすると、見慣れない余所者だから、敵視しているかもしれないな。
小さい柵の向こうには、村らしき場所が存在していた。
見れば、数軒の家や畑が並んでいる。
家はお吟さんが住んでいたロッジに似ている。
他には、変鎖にかかった妖魔達が仲良く歩いたり、畑を耕したり、物を運搬したりしているようだ。
「人間の姿になっているのか」
「俺達、人間の格好、素晴らしいと気付いた」
自分達を追い込んだ人間達の姿になるのは抵抗がないのか?
村の妖魔達は頑迷ではないという事か。
「変鎖、人間になる事はレインから?」
「ああ、本当に感謝してる」
田畑を作る方法を身に付け、生き延びる術を得たというわけか。
更に言えば、能力も使えるから自然の力だけに頼らなくてもいいわけだな。
言ってみれば無から有を生み出すんだから、恐ろしく感じる。
妖魔の里の者達も人間から知識を得、進化していったのだろうか。
「お前たちに迷惑をかけたくないから、出来るだけ早く村を去りたいと思っているんだが」
「それは、俺やお前、決めない」
「何?」
自由意志で立ち去れるわけではないのか?
まさか、村の事を表に出さないために、死ぬまで暮らせというのか?
「長老の意思」
「いるのか?」
「村で最古の妖魔」
どれだけの歴史を見てきた妖魔なのか。
人間が島の占領をしてからも、耐えてきたのかもしれない。
じゃあ、外から来た俺に、何かの罰を与える可能性もあるか?
ネガティブに捉えすぎだろうか。
村に入った以上は長老に会い、帰る方法を聞くしかないだろう。
長老の家に向う途中、妖魔達は不思議な目で俺の事を見ていた。
確かに、衣服も違うし、髪の色も銀で珍しいんだろう。
村の妖魔達は様々な色の髪をしているが、銀髪の妖魔はいない。
衣服は、白に赤の模様が入った長袖と長ズボンで民族衣装のようだ。
もしかすると、見慣れない余所者だから、敵視しているかもしれないな。