この声を、君に



着いたのは空き室。



あ、そういえばココは里奈さんのお父さんの病院か。



「怒ってるでしょ?私の事。」

私を見つめて言う里奈さん。とても悲しそうな里奈さんの顔。

「私は、諒と付き合ってた。でも別れたの…」

『…』

「諒が私を振ったのよ」

こんな良い女なのにね。そう言う里奈さんは辛そうで、諒さんの事が本気で好きなんだ。

「まぁ元々、好き同士で付き合ってた訳じゃないのよね…お父様からの言い付け」

『…』

「最初は好きじゃなかった。ただカッコイイなって。でも、いつの間にか惚れてる私が居た…」


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