この声を、君に


カラオケ店からの帰り道。


私は諒と一緒に歩く。
諒は無口。今も前も変わらない。何も変わってない事が何故か嬉しかった。



「なぁ」

いきなり横を歩く私に諒が声をかける。

「…って思った」

諒の声が、あまりにも小さくて聞きとれなかった。

私は諒を見上げる。



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