この声を、君に
いつも電話は風が一人で喋って切る…
私は、ただ聞くだけ。
携帯を見つめる
36秒…
「美羽?風ちゃんから?」
コクん。
「何て?寝坊かしらね~」
コクん。
「一人で行けるの?」
『大丈夫だよ!』
「父さんが送ってやっても良いぞ」
お母さんと私の会話にお父さんも入ってきた。
『悪いよ。そんなの!』
首を横にふる。
「かばん持って車の前で待ってろ」
そう言ってお父さんはリビングを出ていった。