女王様御用達。
何か、やたら防御の高い呪札やアイテムを持っているとか。

しかしそれは消耗品であり、何回かあった攻撃のうちに壊れるはずだ。

まず、それだけ優秀ならとても買えるような品物ではない。

しかも、アタシ達の術を発動している間はそんな術は発動していなかった。



ハチは、震えるばかりだ。


アタシはその頭に手をさしのべ耳元で「落ち着け」と囁く。




『ちょっと!!あり得ないんだけど!!』




わめき床をばたばた踏む神。


ふふふふ。


床でクスクス笑うシュシがそこにいた。


「シュシ!!」

ハチがおそるおそる振り返る。


「……当たり前だ。白い本を汚した人間がいるんだからな」


白い本?

その中身はなにも書いていない。
ただ分厚い本。

アタシはその存在を知っていた。

その本は内容ではなく、その存在が特異だった。

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