―続―きゅんきゅん同盟
龍之介とレナと別れた私と陸は、しばらく砂浜で横になっていた。
「なぁ?まこ」
目を閉じたまま陸が、やけに大人っぽい声を出した。
キュン
胸が高鳴る。
「ん?」
「俺はな、まこのどこを好きになったんだろう」
まだ目を閉じたままの陸。
そんなことを真面目な顔して言われると、どうしていいかわからない。
「俺は、まこの熱い性格とか優しい所とか、前向きな頑張り屋さんな所が好きだ。でも、それだけじゃなく、やっぱりまこの外見つうか……顔とかスタイルとかも好きで、結局外見が好きだったから、性格も好きになったのかなとか、考えるとよくわからないんだ」
高校生で、恋愛についてそこまで考える子ってなかなかいないんじゃないかな。
かっこいいから好き。
かわいいから好き。
そんな恋に疑問を抱くことって、高校生にしては珍しい。
「私だってそう。陸の性格が大好きだけど、やっぱり一目惚れだったってことは事実でさ。どんなに性格が好みでも、陸の顔じゃなかったら好きになっていなかったと思うの。だから……どう言っていいのかわからないけど、陸だから好きなの」
「じゃあ、俺は……まこだから好き。それでいいんだよな」
薄目を開けた陸と目が合って、どうしようもないくらいにドキドキした。