―続―きゅんきゅん同盟
キラキラした看板が目に入る。
懐かしい廊下だけど、飾りつけが豪華すぎて、初めて来る場所のように感じた。
『CLUB 5』と書かれた看板の前に立ち、深呼吸をする。
入り口の扉には、イケメン10人の顔写真が貼られていて、『指名料 0円』と書かれていた。
不安な気持ちをかき消しつつ、入り口にいた男の子に声をかけた。
「あの……」
顔がバレないようにうつむいていたのに。
「もしかして??まこたん!!!」
「うっそ~!!来てくれたの?」
「久しぶり!!」
一気にクラスの生徒に囲まれた。
私はきょろきょろと目だけ動かして、陸や龍之介を探した。
「あ……」
見たくない光景。
陸を挟んで、女子4,5人が写真を撮っていた。
どうやら他校の生徒のようだった。
短いスカートをはいたかわいい女子に囲まれて、鼻の下を伸ばしてる……?
「こわ!」
とんでもない。
鼻の下伸ばすどころか、不機嫌顔。
陸は、チョー怖い顔をしてカメラをにらみつけていた。
陸、ちょっと怖すぎだよ。