―続―きゅんきゅん同盟

陸は、学校での出来事を私に話してくれる。


だから、私はいつまでもみんなの『先生』の気分だった。




進路や、部活、恋に悩むクラスのみんな。


離れていても近くに感じることができた。





陸は、悩んだ結果、大学へ行かずに働く道を選んだ。



かわいい姪っ子のかえでちゃんの為なんだと思う。



陸の学力なら浪人しなくてもどこかの大学に入れるんじゃないか、と私は陸に大学進学を薦めた。



龍之介が目指す大学に、本当は陸も行きたいんじゃないかなと思ったから。




私自身も大学へ行ってからたくさんの経験をしたし友達もできた。だから、陸には大学生活を楽しんで欲しいと思った。




でも、陸はその４年間が大事なんだと言った。


お姉さんが、夜働かなくても大丈夫なように、自分が金銭的にも精神的にも支えたいと。




『未来の旦那が学歴なくてごめんな』と陸は冗談っぽく笑っていたっけ。