Give Me ～命下さい 私のために～

男は一瞬のスキに武器を取られ、形成逆転された。
「ははは、さっきはよくもやってくれたな。」
「君のことが好きだ。愛している。」
男はまた告白しだした。
「ばかか、二度もその手にはのらぬ。」
女は釜を男の首元に押しつけた。
「くっ、聞いてくれ。さっきのは、照れ隠しなんだ。ほら、よく聞くだろ、好きな子にいじわるしてしまう奴。今の俺みたいなことだ。」
男はいろいろ考えたあげく言い逃れるためにいった。
「本当か、じゃあ貴様の命をくれ。」
「まて、俺は君の事が好きなんだ。一緒に暮らそう。」
男はとにかく必死で自分の命を助かる方法を考えていた。
「分かった。貴様の命をくれたらな。」
「分かってないじゃないか。俺死にますよ。意味ないジャン。」
「気にするな。魂は私の体の中にある。それでいいじゃないか。」
「た、食べるの。やめてよ。ど、どうして俺の命がいるの。」
「おなか減ったから。」
「いや、あんた何者。俺の命よりおにぎり食べてよ。」
「なんだそれ。それより、貴様の命を頂く。それで解決だ。」
女は親指を立ててグッとこちらに指を向けた。
「いや、あなたいったい何者ですか。」
「言ったら命をくれるのか。」
「いや、あげないよ。代わりにおにぎりを上げますから。」
「おにぎり、なんだそれ。まぁいい、冥土の土産におしえてやろう。私は死神のゼロだ。」
「し、死神ですか。ってことは俺はもう寿命なのか。」
「いや、私がお腹減ったから、貴様の命を食べようと思って。」
ゼロはコンビニに買い物に行く感覚で言った。
「やめてよ、そんな宝くじあたるならうれしいけど、死神には当たりたくないジャン。」
男は自分のつきのなさに落胆した。
「では、命をもらうぞ。」
「まってまてまて、ちょっとまって。」