Give Me ~命下さい 私のために~
2章 石川
目が覚めた。あー気持ちがいいなぁ、ここはどこなんだろう、そう例えるならお風呂に入っているような・・・じゃない。入ってる、入ってるよ。
「ちょ、えええええ」
俺はその場から出た。
「はぁ、はぁ、はぁ」
俺の頭が、冷静さを取り戻すために10分間の時間をついだした。
すると、冷静さを取り戻している途中、風呂場に誰かが来た。
「あー、出てる、まじ、うそ、なんでー、死んでないの、失敗か」
男はその言葉を聞き、頭に血が上っていた。まるで鯉のぼりのように。
「ふ、ふざけるな。ひ、人が伸びているのをいいことに、お、おまえは俺を殺そうとしやがって、許可した覚えはねぇ」
すると、ゼロはビデオカメラを取り出して男に見せた。

「えー、写ってる、お、赤くなった。赤血球みたい。Ok」
ゼロは男を操り人形みたいに巧みに操っていた。
操るのは上手だが話すのは下手だった。
「僕、男は、ゼロ様に命あげます。それをこのカメラに宣誓します。I MY ME GIVE ME 命あげます。あなたのために」
そこでカメラは終わっていた。
男はそれを見てこう答えた。
「うぉいい、おまえがしゃべってるじゃねーか、俺はあんなかんだかい声はしてねぇ、どちらかといえば、野太い声だよ。それにI MY ME GIVE ME 命あげます。あなたのためにっていうフレーズ何、ギャグ。センスねぇな馬鹿かおま・・うげ」
男の頭に衝撃が走った。そう、ゼロが殴ったのである。
ゼロは真っ赤な顔をしてこう答えた。
「うるさい、アホ、殺すぞ」
「いや、あんた俺を殺そうとしてるだろ。まるでタコをゆでるかのように俺をゆでようとしやがって、だいたいなんで風呂でゆでて殺そうとしたんだ。ほかにあるだろ」
男はゼロをあきれたような目で見ていた。
ゼロは頭をプルプルさせながら答えた。
「くっさいからじゃ、ぼけ、くさいから風呂にいれたんじゃ、くっさい匂いとれるやろう、そして死ねるじゃろ、感謝されても文句を言われるすじあいはないわい」
男の口はぽかんと開いたまま閉じなかった。いや閉じれなかった。男は心の中で思った。
ひ、ひでー、口に出されてここまではっきりいわれたの初めてやー、まるで俺の心は、CDみたく穴をあけられた気分だ。
「く、くさいとかいうな。気づつくやろうが」
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