幕末伝 新撰組日記
あの後、なんとか山崎さんの原田さん暗殺(?)を止めさせる事に成功した

そして、原田さんは応急処置を取りあえずして、隣の部屋に放置された

………恐らく、朝食の時には起きてくるだろう



「食後の甘味、出来上がりましたよ」



次に登場してきたのは、甘味を持ってきた魁さんと松原さんだった



「ああ、魁さん、松原さん、ありがとう」



と、源さんは言う




「なに、これ位朝飯前よ!!」



松原さんはガハハと、豪快に笑った

松原さんは柔術が大好きで、一日の七割が、柔術の稽古と言っても過言ではないだろう
坊主頭で、初めて会った時の印象は、お坊さんと言うより弁慶に近かった



「てか、なんで今日は魁さんと忠司さんが一緒におるんや?」



「ああ、丁度松原さんと廊下であってね、手伝ってもらったんだ」



今日は餡蜜で、少し重くてね……と、魁さんは言う



「そのかわり、今日は魁さんに柔術の稽古の相手をしてもらう事になってな!」



腕が鳴るのう!と、松原さんは笑いながら言う



「………魁さん、怪我しないで下さいね」



「松原さんは柔術の事になると人が変わるから…」



と、俺と源さんは、魁さんに言った



「………うん、努力するよ」



魁さんはそう言うと、そそくさと餡蜜を並べ始めた
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