僕の彼女は無関心
「……やだ」


小さい声でそう言った。


もう完全にはたから見てもわかるようにアオイは拗ねていた。


「はぁー、これが我らのヴォーカルとはしんじらんねーよなぁ」


まだ、ハルカはアオイを茶化している。


「……うるさいよっ」


ハルカはいつも僕で遊んでくるから……


「はい、そこまで。もうすぐテレビ局着くからね」


田中さんの一声でようやくこの話が終わった。


「アオイも性格切り替えてね」


「……はい」


元気なくアオイはこたえた。


「ほら、今から!」


もう一度田中に促された。


「はぁ、わかったよ」


そうこたえたアオイはさっきまでと全く違い、少しだるそうな雰囲気を含んだ表情になり、声のトーンも下がった。


その表情に田中は満足げだ。


「ほう、相変わらずすごいな」


アキラは感心したような声をあげた。


「そだねぇ~」


ユキもアキラの意見に同意し、目をキラキラさせてアオイを見ている。


「確かになぁ、でもある一種の二重人格だっよねぇ」


「……綾と同じことを言うな」


「え~、綾ちゃんと同じ♪オレら気が合うんじゃね」


「合わない」




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