僕の彼女は無関心
僕はそう言って深呼吸を一回して僕達が通う私立楓第一高等学校の門をくぐった。


「行くぞ、綾」


「はいはい」


綾は笑いながら後ろを付いてきた。


時間がギリギリになったためか校庭にはあまり人が居らず、今日は比較的静かに登校できた。


3年B組が僕と綾のクラスだ。教室に入るとクラスメイトたちが話しかけてきた。


「おお！久しぶりだな。葵」


「また片桐さんと登校か。幼なじみはいいよなぁ」


「ていうか美男美女同士の幼なじみは絵になるよねぇ♪いいなぁ綾ちゃん」


などなど言っている。僕はそれに


「おはよ。久しぶりだな」


と笑いながら返し、自分の席に向けて歩いた。


「おはよ～。みんな朝からよくそんなにテンション高くいられるね」


綾も返しながら席についた。席は綾と隣同士。3年になってようやくクラスが一緒になって席まで隣で嬉しい限りだ。


「お前らが一緒だと相変わらず騒がしくなるなぁ」


「ホントにねぇ～♪」


後ろから聞こえてきた声は原田 一と斎藤 千鶴のものであった。


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