◆小悪魔素直
隠さないで。

美樹の気持ちも、隠さないで素直に教えてほしいんだ。




「…………ごめん。あたしね?光汰の彼女でいていいのかなって、思ってたんだ。
そしたらさ、クラスの女子が、“光汰に告白する”って騒いでたの。きっと、あたしなんかよりその子の方が似合ってると思った。だから、ちょっと冷たくしちゃった。

ごめん。ほんと…ごめんね」




人に謝ったり、気持ちを伝えるのがニガテな美樹が、俺に言ってくれてる。




なんだ…そうだったのか。

そんなことって言ったら言い方悪いけど、そんなことだったら心配いらない。


だって………





「俺は美樹が一番好きだ。他の女なんか興味ないよ」




俺の言葉に安心したのか、美樹が泣き出しちゃった。




「ごめん…ほんとごめんね?」


「俺もごめん」


「何で光汰が謝るのよっ」


「~~~~美樹が泣くからっ」





女が泣きだすと、どうしていいか分からなくなるもんだ。




「―――くすっ」



え…?

今度は、くしゃくしゃの笑顔で笑ってる。




「なんで笑ってんだよっ」

「だって……光汰かわいいんだもん!」




そんなこと言うから、正直照れた。






まだ美樹笑ってるから、正直恥ずかしさの限界?だ。




「よしっ教室戻るか!」

「だねっ」
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