◆小悪魔素直

「…………ごめん。あたしね?光汰の彼女でいていいのかなって、思ってたんだ。
そしたらさ、クラスの女子が、“光汰に告白する”って騒いでたの。きっと、あたしなんかよりその子の方が似合ってると思った。だから、ちょっと冷たくしちゃった。

ごめん。ほんと…ごめんね」





日本語あってたかな。

噛まなかったかな。

きれいにいえたかな。



伝わったかな。





でも。

日本語間違ってても、

噛んでても、

きれいにいえなくても、



伝わらなくても。






あたしの気持ち。

ほんとの気持ち。


言葉に出来た。



伝わったよね?




「俺は美樹が一番好きだ。他の女なんか興味ないよ」




……ありがとう。


光汰の優しい言葉に、涙が止まらない。

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