ブラック・デビル
こんな真夜中の時間帯にも、誰かいるのかな~
って思いつつスロットコーナーへ移動すると
10台ほどある機械の前にある椅子には人の姿は見当たらなくって
人目を気にせず足を休めることが出来そうだなと
あたしは確認してから椅子に腰をかけた。
座ってから、またぼんやりと考える。
色々と
深く
周りの事など気にならないくらい
考えていた。
すると
あたしの座っている席のすぐ横の機械から、
あの有名なアニメのエヴァン●リオンのテーマソングが突然耳に入ってきた。
そして
『ねぇ?君~』
『…はい?』
考え事をしているうちにいつの間にか隣に座っていたらしい男の人にあたしは声をかけられた。
『お兄さんが500円あげるから、君もスロットしなよ!』
声をかけられたと思えばいきなりその男はあたしに100円玉を5枚渡してきた。
『…へ?』『いや、あたしはいいですよ…』
あたしは男のいきなりの意味不明なお誘いを断り、スロットの台に500円を置き席を離れようとした。
が、
今、席を離れても行くあてもない事に気づき、スロットはしたくなかったので500円は返したけど、あたしはまた男の人の横に座った。
暇つぶしにもなるだろうって思って…。