シアワセの時間
「まぁ、ね。
でも、2時間位しか寝てないから多分大丈夫だとは思うけど途中でバテたらゴメン。」
そう、拓也と会ったこの日も例外無く、少ない睡眠時間での活動であった。
そんな会話をしているうちに、行く場所を得に決めた訳でも無く、車は出発した。
「あ、たっくん後でピース行きたい!」
ふと、美弥の頭の中に浮かんだのはゴシックやゴスロリのブランドメーカー。
美弥は服にはそこまで興味深く、集めると言うことは金銭的にも出来無かったが、リボンタイやネクタイ、鞄等と言った小物が好きで購入することがあった。
「良いよ。」
特に行く場所を決めていた訳でも無かったので、拓也は快く受け入れ、先にそのお店へと向かう。
結局その店では美弥は買い物をしては居なかったものの、拓也が鞄を購入し、満足したようで、美弥自身も久しぶりに訪れた店での担当の店員さんとの会話などを楽しんでいた。
「ありがと。
ピース行くの久しぶりだったし、凄い楽しかったよ。」
車に戻って美弥はそう拓也にお礼を言う。