ゴーストな彼
通販番組が終わると
悠はTVを消して
こっちに向かって
歩いて来た
「ハイ・・・」
あたしは悠に
電話の子機を差し出した
「?」
頭の上に
ハテナ?の文字を浮かべる悠
「注文すんでしょ?」
「プッ!プププ!」
悠は笑いながら
「アンタおもしろいね!
じゃ、配達先はココでイイ?」
「ダメ!」
「ちぇー!」
悠は口を尖らせ
あたしの手元にリモコンを置いた
「じゃ、オレ行く・・・」
悠は右手をあげ
リビングの壁をすり抜け消えた