ゴーストな彼
「悠が ネックレス・・・?

 まぁ~悠が女の子に
 プレゼントだなんて・・・
 生きてる時は
 まだ子供だと
 思っていたから・・・

 こんな素敵な彼女が
 いたなんてね・・・

 でも・・・
 ネックレスなんて
 どこにしまって
 あるのかしら・・・」

「ベッドの上の
 引き出しだと
 思います・・・」

悠の母親がベッドの上の
引き出しを開けると
そこには大事そうに
しまわれた
シルバーチェーンの
ネックレスがあった
悠の母親はそれを
手に取ると

「残念だわ・・・
 悠が生きていれば
 あなたがウチのお嫁さん
 だったかもしれないわね・・・

 大事にしてあげてね・・・
 悠の分も
 幸せになって
 ちょうだいね・・・」

悠の母親は切なそうに
あたしの手の中に
ネックレスを
握らせた

「はい・・・」

あたしは
押しつぶされそうな
胸の痛みを抑えながら
必死で声をだしうなずいた

悠は 少し離れた場所から
それを見ていた

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