ゴーストな彼
「ヤバイ!!」

あたしは急いで
美咲の元へ走り出した

「すいません・・・
 この辺で大木さんという
 人の家を
 探しているんですが・・・」
 
一人の男が美咲に近づいた

「あたしこの辺に
 住んでないので
 ちょっと分からないです
 ごめんなさい・・・」

そう言う美咲の背後から
二人の男が忍び寄る・・・

一人の男が
美咲の口を塞ぎ
羽交い絞めにすると
もう一人の男が
美咲の足を持ち上げ
もう一人の男は
後部座席のドアを開けた

バタバタと暴れる美咲を
男達は無理やり車の中へ
押し込む

あたしはそこへ
大声を出しながら
走っていった

「美咲~!
 美咲~!
 美咲~!」

周りにいた人達も
あたしの大声に振り返る
あたしは美咲の元へ走った
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