ゴーストな彼
母さん・・・
オレ・・・
世界一の親不孝者だよな・・・
せっかく母さんが苦労して
ココまで大きく
してくれたっていうのに
サヨナラも言わずに
あっけなく逝っちまうなんて
あの日の試験をパスしたら
ちゃんと
いうつもりだったのに・・・
アリガトウ・・・って
それからはオレの家は
慌しく人が出入りして
みんなハンカチで
目を覆いながら
オレの家から出てきた
オレは・・・
母さんの側に
ずっと座っていた
母さんはずっと・・・
肩を震わせ泣いてて・・・
小さくなった
母さんの背中に
そっと触れても
母さんはずっと泣いてた
「ほぉ・・・
触れるコトができるのか・・・」
「!!!」
辺りを見回すと
一人のおじいさんが
ニコニコとオレの方を見ている