ゴーストな彼
オレは慌てて
じいさんの後を追いかけた
しばらく後ろを
付いて歩いてると
「何か用か?」
じいさんは振り返り
まっすぐにオレを見た
「じ、じいさん
オレが見えるの?」
「ぁぁ・・・」
それを聞いてオレは
何で必死で
このじいさんの後を
つけてきたのかわからなくなった
生き返らせて
もらえるワケでもないのに・・・
でもただ・・・
うれしかったんだと思う
オレの姿が
見える人に出会えた事が・・・
「お前さん・・・
生前はよほど強い霊感の
持ち主だったんだな?」
「ぇ?」
確かに幼い頃のオレは
いろんなモノが見えていた
でも周りが
同じモノを見てないと知った時
それは見てはいけないモノだと悟った
それからオレは
自分の意志でそれらを
見ないようにする事を学んだ