ゴーストな彼
異変...

普通・・・

幽霊を見ると眠れずに
朝を過ごすコトが多いはず・・・

でもあたしは
まるで何事も
なかったかのように
グッスリと眠ってしまった


 ま、幽霊っていっても
 ハズレみたいなもんだったし
 考えたら
 あんなエロイ幽霊が
 怖いワケないし・・・


あたしはそんなコトを考えながら
職場へ行く準備をすすめる


職場の地下駐車場にある
職員の専用の入り口

今までフツーに使ってきたのに
今日は何だか肌寒さを感じる


まず、最初に
異変を感じたのは
地下駐車場の建物へ入る
ドアの前・・・

青っぽい作業服を着た男の人が
うつむいたまま
ドアの前に立ってる・・・

 何・・あの人
 ドアの前で・・・

あたしが近付くと男は
頭から地を流していた


「だ、大丈夫ですか?」

仕事柄、ケガをした人が
ココまで来て動けなく
なってしまったのかと思った

だがあたしはすぐに気が付く


その男の人の体が
透けているコトに・・・


「ぁちゃー!ヤバイ・・・
 声・・かけちゃった」


すると男は

「イ、イタイ・・・
 タスケテ・・・」

ゆっくりと振り向きながら
あたしに助けを求めてきた


「ゴ、ゴメンナサイ・・・
 あたしは何も
 してあげられません」


あたしは男の顔も見ずに
建物の中へ逃げ込んだ
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