ゴーストな彼

真紀は古い荷台を押し
エレベーターに乗り込む

オレは真紀に
見つからないよう
エレベーターの箱の外に立つ


エレベーターが止り
真紀が荷台を押し降りる

キィキィときしむ荷台を
押しながら歩く真紀が
突然 立ち止まる

そこは明らかに
この先の空気が変わる
境界線だった

真紀はこの先の
異常な空気を敏感に
感じ取っているようだった

 
 へぇ・・・
 本当に勘がイイんだな


オレは真紀の勘に関心する

どうやらさっきから
オレが感じてる息苦しさも
ココから放たれているモノらしい
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