ゴーストな彼
真紀は自分に起こっている
非現実的な出来事を
信じたくない様子だった
一時的なものだと
思いたかったらしいが
オレの言葉に
これから先の自分を思い
ガックリと肩を落とす
そりゃ・・・
オレだって少しは
責任を感じてる・・・
オレが真紀ん家に
行かなければ
真紀の霊感が
開眼するコトも
なかったワケだし・・・
でも霊感なんてあっても
何か役に立つワケもなく
ただ死んだ人の姿が
見えるというだけで
確かに・・・
看護師の真紀には
一番不要なモノだろう
せめて誰かを救える
力ならよかったのに・・・
オレはガックリと肩を落とす
真紀の後姿を見つめる
ナースステーションに戻った真紀は
恰幅のいいおばさん(婦長)に
グチグチ ネチネチと小言を言われてる
やっと解放され
仕事に向かうも
真紀の足取りは重そうだった