ゴーストな彼
夢の中の自分の大声に
飛び起きるあたし・・・
「な、何・・・
何だったの・・・」
たかが夢だというのに
あまりにリアルで
あたしの身体は
ガタガタ震える
とても夢とは
思えない現実感・・・
後頭部には
殴られたような
鈍痛すら残っている・・・
「な・・何?
予知夢・・・?」
時刻は朝の4時
あたしはとてもそのまま
眠る気になれず
起き上がり服を着替える
飲んで帰って
そのまま寝たのが
いけなかったのかなぁ・・・
あたしは洗面所へ向かい
化粧を落とす
暖かい紅茶を入れる頃には
だいぶ気持ちは
落ち着いていたが
頭がボーとしている
後頭部にはまだ
痛みが鈍く残るといったら
大袈裟だろうか・・・
体がダルくて
何もする気になれない・・・
「風邪かなぁ~?
今日の勤務
代わってもらおう・・・」
あたしは時間を見て
病院へ電話を入れる
ただでさえ人手不足なのに
急に休まれたら
みんなが迷惑なのは
自分が一番よく分かっている
でも・・・
今日はダメ・・・
電話口では婦長が
嫌味を垂れる
「看護師なのに
自己管理もできないなんて!」
看護師は風邪もひけない
職業らしい・・・