ゴーストな彼

あたしは中学の頃
大好きだった祖母を亡くした

小さい頃から
共働きで忙しい
両親の代わりに
祖母がいつも
あたしの面倒を
見てくれていた


祖母はあたしのコトを
とてもかわがり
あたしも祖母が
大好きだった・・・

いつも祖母にくっつき離れない
「ひっつき虫」だったのに・・・


中学生になったあたしは
一人で留守番も
出来るようになり
両親が遅くまで家に
いないコトを理由に少しずつ
素行が悪くなっていった

その頃にはもう
ほとんど祖母宅には
行かなくなっていた

祖母が亡くなる前日
めずらしく祖母から
電話がかかる

あたしの顔が見たいから
遊びに来てくれという
素直なお願いだった

あたしは祖母に
明日 遊びに行くと約束し
電話を切った

だが次の日あたしは
祖母との約束を破り
突然 入った
友人の約束を優先し
遊びに行ってしまった
< 77 / 124 >

この作品をシェア

pagetop