ゴーストな彼
「あれぇ~?おかしいな~
ねぇ~!このTV壊れてる・・・」
「ヤダ!
何、壊してんのよ!貸して!!」
あたしは悠から
リモコンを奪い取り
TVに向かって操作する
TVはなんなく
スイッチが入ったものの
画面のノイズがすごい
「何?コレ・・・
アンタ本当に
壊しちゃったの?」
「ぇー!俺?
もともと
ぶっ壊れてたんだろー?」
悠は子供みたいに
口を尖らせた
「変な事言わないで!!
昨日まではちゃんと
映ってたんだから~!」
「ぁーぁ・・・!」
悠はノイズのひどい
TVにすがりつく
幽霊のクセに・・・
一体 何の番組が
見たかったのよ・・・
あたしは
ため息をつきながら
リビングのソファーに腰をおろす