陽炎の向こう
「来たの?」
「うむ、連れもおるようだがな…」
ズズズ…とお茶を啜る。向こうから複数の足音が聞こえる。
スパンと襖が開く、そこには初老をとうに越した老人と青年二人が立っていた
「久しいのう、清明」
「ほんにのう、緋月殿も前より美しゅうなりましたな」
「えへへ、ありがとうおじいちゃん」
実は清明とは初対面ではない、幻霧と付き合い夫婦となった時水鏡を使い挨拶をした。
しかし、清明の後ろにいる青年達とは初対面である。