<季節>サンタクロースの願い事
「秀治…、これ受け取ったよ。」



私は、少し体を離して了くんから渡された紙袋の中から箱を取り出す。



「これ、今日のためだったんでしょ?」



私から箱を受け取ると、秀治は顔をほんのり赤くしながら頷いてくれる。



「秀治から私に下さい」



私の言葉に秀治は、ハニかんだ笑顔を見せ、箱から指輪を取り出す。



そして、私の左の薬指に指輪をはめてくれる。



「愛子…愛してる」



嬉しい言葉に私は、抱きついて答える。



「私もっ!秀治、愛してるっ」



私は、その腕を強めて彼の温かさを感じた。
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