<季節>サンタクロースの願い事
「もう、私。秀治についていくからね!」



私は、決心した言葉を彼に伝える。



「私は秀治についてくっ」



彼は、慌てて「えぇっ?!」と大きな声を出す。



「愛子っ俺についてくるっていう事は、皆の記憶から消えちゃう事なんだぞ?」



「いいのっ!私には、秀治だけだから」



私の決意が固いのを知ると彼は、うんと頷いてくれた。



「じゃぁ、2人で…」



私と秀治は、お互いに手を取り合って公園の奥に消えて行った。



暗闇と雪だけが、私たちの行く末を見守ってくれていた。



クリスマスの街の明かりが祝福してくれていた。
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