<季節>サンタクロースの願い事
家に帰った、俺はとりあえず机の上に教科書を広げて勉強に集中しようとした。



でも、集中しようとすればするほど



愛子さんの表情やシュウジの顔が頭をかすめて、ボーとしてしまう。



「大丈夫か?了」



俺の思考回路に割って入ってきたのは、言うまでもなくシュウジだった。



朝からいなかったシュウジは、ふよふよと俺の横を浮きながら



俺の全然進んでいない手元を見ている。



「シュウジ・・・今日どこ行ってた?」



俺は、勉強道具を片づけながらシュウジの返事を待つ。



「今日?今日は、お見舞いに・・・ほら、俺に頼んだサンタのじっちゃんのな」



シュウジは、特に気にも留めずに返事をする。



「そっか・・・」



俺は、それから今日あった事をシュウジに話した。
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