<季節>サンタクロースの願い事
今日も学校帰りに愛子さんと会った俺は、その後で奈々子との待ち合わせに急いで喫茶店に走っていた。



(もう、18時だっ・・・急がないとっ)



久しぶりに走っているからか、息がどんどん切れてくる。



(キツっ)



俺の視線の先に見慣れた後ろ姿が映った。



(アレ?・・・あいつ何してんだ?)



俺の行く道にいたのは、シュウジだった。



シュウジは、今日も朝からいなくてまた、お見舞いでも行っているのかと思っていたのに。



俺は、走っていた足をゆるめシュウジに近づく。



「シュウジ?」



俺の問いかけに目の前のシュウジが振り返る。



でも、驚いたのは俺のほうだった。
< 46 / 107 >

この作品をシェア

pagetop